タージ・マハルへ

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世界一美しい、王妃の墓

 美しき白亜のドーム、タージ・マハルは、ムガル帝国第5代皇帝シャー・ジャハーンが、愛する妃ムムターズ・マハルの死を悼んで建てたお墓なのです。 皇帝と妃には熱き恋の伝説が残っています。 出会いは10代のころ。

  出会った瞬間に恋に落ち、すぐに婚約、のちに正式に結婚します。 シャー・ジャハーンは皇帝に即位した後も、複数の妻をもつことなくムムターズただ1人を愛し続け、14人の子供をもうけました。

 愛した妃の死は、皇帝に大いなる悲しみをもたらします。 あまりの悲しみに、一夜にして髭を白くしたほど。 それから皇帝は、妃の墓の建築にすべてをかけるのです。

  ムガル帝国の国力を結集して建てられたタージ・マハルの完成には、22年という歳月と、莫大な費用を費やしました。

 じつは皇帝は、タージ・マハルの対岸に、黒大理石で自分の墓を建て、二つを橋で結ぶ計画を立てていたといわれます。

  が、帝国の弱体化とともに各地で武装蜂起が起こり、彼は最終的に息子に幽閉され、かなわぬ夢となりました。

いざ、タージ・マハルへ

 タージ・マハルのあるアグラへは、日本から直行便は出ていません。 デリーからだと飛行機で1時間、電車だと急行で約2時間、ローカル線で約4時間。 バスも出ていますが約5時間かかります。

  鉄道の駅、カントからタージ・マハルまでは約2キロ。 歩いて行ける距離ですが、バスも出ています。 ベスト・シーズンは11月から2月あたりです。

  ただ、この時期、夜は冷えますので防寒が必要です。 3月から5月は最も熱く、40度を超えることもありますから、注意してください。 早朝、朝日に浮かぶタージ・マハルは美しく圧倒的です。

  一方、夜、月に照らされるタージ・マハルは幻想的で、また違った輝きを放ちます。 夜間の入場はできませんが、タージ・マハルを望むホテルに宿泊して心ゆくまで眺めてはいかがでしょうか。

タージ・マハルの見どころ

 正門をくぐると、タージ・マハルはその雄大なる姿を表します。 完璧なるシメントリー(左右対称)に目を奪われるだけでなく、天国を模してつくられたといわれる泉水にタージ・マハルが映り、天地対称であることにも驚いてください。

 タージ・マハルの中は墓室になっていて、墓碑がふたつ安置されています。 中央にあるのが王妃ムムターズ・マハルのもので、大きい方がシャー・ジャハーンのもの。 いま、王と王妃は並んで眠っているのです。

  タージ・マハルの壁面を彩るアラベスクにも目を止めてください。 アラベスクとはイスラムの装飾文様のこと。 文字や幾何学図形を反復して作られる文様です。 ヤムナー川をわたり、川の対岸から見るタージ・マハルもまた素晴らしい。

 川には常に渡し人がいます。 が、値段交渉のトラブルが絶えませんから注意が必要です。

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